大工(職人)の本当の時給分かってる?通勤も時給換算しよう
大工に限らず、一人親方の建築職人は「一坪○○円」という形で報酬をもらってると思う。
大体一棟何日で終わるという計算が出来るから、「1ヶ月の報酬は大体いくら」というのも頭に入ってると思う。
でも「時給換算」してる職人って少ないんじゃないかな?
確かに、職人の一ヶ月の給料って普通の会社員よりも結構多いと思う。(報酬とか賃金とかの呼び方は給料に統一します)
でも、時給換算したら「こんなに少ないの?」となると思う。
これは一人親方だけじゃなく、日当の弟子もよく考えたほうが良い。
例えば、通勤の話。
職人の場合、通勤も時給換算するべきだ。(特に弟子)
会社員の場合は自分で勤務地を選べるし、交通費も出る。
でも職人は自分で選べない上に交通費も自腹だ。
経費を払っている時間は業務時間なのだ。
関東で言えば、東京、横浜、川崎など都会になるほどが仕事が多い傾向にある。
人口密度で考えても当然そうなる。
でも職人は貧乏だから土地が高い所には住めないので、都心から離れたところに住んでいる。
そうなると当然、都心の現場までの通勤時間が長くなる。
都心になればなるほど現場の駐車スペースも少なくなるので、コインパーキングに止めなければいけない。
もちろんコインパーキング代も自分持ちだ
分譲地ともなると、限られた駐車スペースに自分が車を止めようと、朝早くから職人たちが出勤してくる。
5時なんて当たり前だ。
この戦いに敗れたものは、遠くて料金が高いコインパーキングまで歩く羽目になる。
職人をやっている限りこんな戦いが一生続くのだ。
交通費などは経費にできるとは言え、ただになるわけじゃない。
時給換算の話に戻るが、仮に朝5時に家を出て夕方6時に現場を出て、家に7時に着いたとしよう。
勤務時間は14時間だ。実際にはもっと働いてる職人も多いだろう。
一ヶ月の給料を出勤日数で割って、さらに14時間で割ってほしい。
どうだろう?
かなりキツイ数字が出てきたのではないだろうか?
特に弟子は、修行の身と割り切って頑張っている人も多いと思うけど、修行の先には地獄しか待ってないですよ。
確かに職人は、普通の会社員より多くお金をもらってるように見えるけど、それは単純に長い時間働いているだけなんですよ。
そこから交通費や道具代、機械代も自腹です。
重い荷物積んで毎日長距離走っていれば、普通の車より故障も出やすくます。
更に、会社員であれば会社がある程度負担してくれる労災、国民健康保険、年金なども全額自腹です。
確定申告の作業をやる時間も当然時給に換算するべきです。
また、怪我や病気をして働けなくなっても誰も面倒見てくれません。
長年仲良くしてた工務店でさえも一切連絡なしです。
しかも、仕事はどんどん減ってく一方。
最近ではマイホーム不要論が広まりつつあるので、今後は賃貸がメインになって戸建ての需要は更に減っていくでしょうね。
これでもまだ職人続けますか?